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一般社団法人 医療の質・安全学会
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第42回:業務改善という「沼」からの脱却、品質管理手法を学んで ー畔柳 信吾ー
2026-02-25
企業などで行われる研修や教育プログラムの効果を測定する方法に、カークパトリックの4段階評価が用いられます。このカークパトリックの4段階評価は1975年アメリカで提唱された評価・測定方法のモデルです。日本にも広く普及し、研修の効果測定に用いている企業も少なくありません。これは研修の効果をレベル1~4で表します。レベル1反応:研修を受講者の満足度で評価します。受講後のアンケート調査などがこれにあたりま...
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第41回:医療安全の教訓を未来へつなぐ ー森脇 睦子ー
2026-01-30
私は現在、病院における医療の質の可視化に関する分析や医療の質評価に関するデータベース研究を行っています。医療安全に関わる最初の仕事は、日本医療機能評価機構での医療事故情報収集等事業で、入職後すぐに医療安全情報の立ち上げを担当したことでした。この経験は、私自身の医療安全に関する礎となっています。それから10年以上が経ち、医療安全における有害事象には「変わっていくもの」と「変わらず続くもの」があること...
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第40回:揺らぐ“確実”——記憶の罠と医療安全の本質 ー水沼 直樹ー
2025-12-25
「弁護士は、人の記憶の矛盾をついて尋問してきて、いやらしい!」、私もそう思ってます。だって、自分で経験したことを勘違いするはずがない、との前提で、細かいことを聞いてくるんですから。「あなたが経験したのですよね。記憶が入れ違うなんてことありますか?」とか聞いてくる弁護士もいます。「しっかりと理由をもって判断したことが、後から「記憶違いでした」で済むはずがない、そう思いませんか」だなんて突っ込むことも...
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第39回:小さな居酒屋から広がった世界 ー狩川 大輔ー
2025-11-27
私は普段、仙台市街からほど近い青葉山にある工学部の研究棟で、航空分野のヒューマンファクターズを中心とした安全研究に取り組んでいます。今やはるか昔となってしまった学部生の頃から、卒業論文も修士論文も博士論文も、ずっと航空安全について研究してきました。そんな私にとって、今思うと大きな転機となったのは、博士課程の学生だった頃に、実務者の方々を中心とした「安全研究会」に参加させていただいたことです。安全研...
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第38回:医療安全管理者の「役」 ー山口(中上) 悦子ー
2025-11-04
自己紹介で医療安全管理者だいうと、判で押したように「大変ですね」と言われます。事故対応や気遣いが多いでしょう、と。安全=事故って……よく考えたら、おかしいですよね。でも、他の人から見ると、問題や事故があったときに接する職員というイメージが強いのかもしれません。たしかに、研修で色々習うけれど、医療安全管理者の「役」って何かふわふわしているように思いませんか。ある日突然、医療安全管理者になれといわれて...
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第37回:自由意志はあるのか?―自由意志両立論と自由意志懐疑論― ー長谷川 剛ー
2025-07-25
人間に自由意志があるのか?脳科学との絡みで有名なのがベンジャミン・リベットの実験で、われわれが腕を上げるなどのとある動作をしようとする「意識的な意思決定」以前に脳内で「準備電位」と呼ばれる無意識的な電気信号が立ち上がるのを確認したというものだ。リベットの実験はしばしば(リベットの意図とは別に)「自由意志とは幻想である」という科学的な根拠とされてきた。 医療安全をやっているとしばしばヒューマンエラー...
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第36回:日本の医療者の成果:世界で注目される日本の“医療安全情報・医療事故情報収集等事業” ー後 信ー
2025-06-25
私は2005年に現在の(公財)日本医療機能評価機構に着任し、当時は実現可能性すら不透明であった、国の法令に基づいて医療事故報告を行う事業(医療事故情報収集等事業、”医療安全情報”を発信している事業です)を担当することになりました。医療事故やヒヤリ・ハットでも外部に報告することは、再発防止が目的と説明されても、嫌なことだと思います。当時、法人化や初期臨床研修の改革が大きな混乱を生じていた大学病院から...
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第35回:弱い医療安全のススメ ー奥村 将年ー
2025-05-26
「強い」という言葉に、私たちは本能的に惹きつけられます。それは、力強いカブトムシに憧れを抱くように、あるいは徒競走で一番を目指すように、中日ドラゴンズが永遠に弱くていいとは思っていないように、私たちの内奥に組み込まれた「強さ渇望の標準装備」とでも呼ぶべきものでしょうか。医療安全の現場においても、この渇望は「医療安全の言うことは正義」という揺るぎない姿勢や、マニュアルからの逸脱を安易に「悪」と断じる...
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第34回:武道と医療安全の共通点 ―間と呼吸― ー浦松 雅史ー
2025-04-25
2011年度から大学病院で医療安全専従医師として勤務している。趣味の延長で続けている剣道(七段)、空手(四段)と医療安全の実務に、『間』や『呼吸』といった共通点があることに気づかされる。武道の目的は、「相手をやっつけること」ではなく、「自分自身の成長と他者との“和”の形成」であると考える。剣道の昇段審査では、相手とのやり取りの中で、自分のみならず相手も、そして周囲も納得できる技が求められる。たとえ...
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第33回:医療界から学んだ品質不正に対する教訓 ー棟近 雅彦ー
2025-02-25
私が医療の質・安全のことを考えるようになったのは、1999年から2000年にかけて、重大な医療事故が多発したのがきっかけである。医療関係者から、医療界にも質マネジメントの取り組みを入れたいので、手伝ってくださいといわれ、それ以降、病院との共同研究を進めることになった。病院に行き始めるようになってすぐに、病院にも産業界では常識となっていたQMS(質マネジメントシステム:質の保証と改善を行うための仕組...
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第32回:国際学会の理事会で学んだ2つのこと ―中島 和江―
2025-02-03
レジリエンス・エンジニアリング理論の提唱者であるエリック・ホルナゲル博士らの呼びかけにより、2012年夏に第1回Resilient Health Care Meetingが、デンマークのミゼルファートにある古城ホテルで開催された。この会議は3日間のワークショップであり、短い発表と長い討議を原則とする。世界中からヘルスケアに関係する研究者や実務者が参加し、レジリエンス・エンジニアリング理論の深化、成...
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第31回:どうなる?これからの医療機器の安全管理! ―本田 靖雅―
2025-01-17
私が臨床工学技士として働き始めた20年前と比べると、病院で使用する医療機器が格段に増加しています。既存の機器の使用台数が増えただけでなく、新しく開発された機器も多数導入されています。入職した頃、先輩から2000年問題の思い出を聞いたり、手術用ロボットが国内で導入された話を聞いたことを覚えています。それ以来、医療機器の開発はどんどん進み、技術の進化に伴い、医療機器はますます複雑化し、高度化しています...
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第30回:医療は共に目指すもの ―轟 浩美―
2024-11-28
私は、日本の多くの方が、医療従事者の資格は高い専門性を担保するものだと認識し、「医療」を信じているのだと思っている。一般の人では扱えない医療機器を使い、画像やデータを読み取り判断し、横文字の薬品名や医療用語がしばしば会話に使われる状況は、自然と医療者と患者の間に権威的勾配をうみやすいのかもしれない。医療従事者からの説明について理解していない状況でも、多少のことは飲み込み、とにかく治療に従順に従うこ...
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第29回:「医療安全」と「行動」 ー土屋 守克ー
2024-10-31
私は現在、看護大学で教員として勤務していますが、10年ほど前までは臨床看護師として働いていました。しかし、正直に告白すると、当時の私は医療安全に特別な関心を持っていたわけではありませんでした。また医療安全の管理等に関わった経験もなく、一スタッフとして必要最低限の関わりを持つ程度でした。そんな私が医療安全に目を向けるきっかけとなったのは、心理学の一分野である行動分析学との出会いでした。行動分析学は、...
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第28回:IOM報告文書の基本方針に学ぶインシデント(医療有害事象)への対応 ー遠田 光子ー
2024-09-25
2001年米国医学研究所 (Institute of Medicine=IOM)の『Crossing the Quality Chasm』報告文書において「医療機関のインシデントへの対応の仕方が、その組織が『学習する組織(learning organization)』に進歩できるかどうかを決めるという考え方の提案がされています。この中でインシデント(医療有害事象)に対応するにあたって、2つの基本方...
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第27回:医療安全における管理栄養士の役割について ー和佐 勝史ー
2024-08-26
2024年5月現在での本学会正会員の職種別構成は、看護師1,305名(42%)、医師846名(27%)、薬剤師295名(9.5%)が主たる職種であり、管理栄養士はわずか5名(0.2%)にすぎない。私は長年にわたり、大学附属病院で栄養サポートチームの一員として管理栄養士といっしょに臨床栄養に関与してきた経験から、これには違和感がある。栄養サポートチーム、褥瘡チーム、緩和ケアチーム、嚥下チームなどの多...
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第26回:医療安全管理者の縦展開と横展開 ー宮崎 浩彰ー
2024-07-25
ビジネス界で用いられている縦展開と横展開は、医療安全管理者の業務においても有効な手法です。これらの展開方法を理解し、実践することで、劇的ではありませんが着実に医療機関における医療の質と安全を向上させることができます。 縦展開とは、既存の医療安全マニュアルなどを深化させることで、医療の質や安全性を向上させるアプローチです。 例えば、ある病院で患者誤認が起きた際に、それまでのマニュアルでは曖昧だっ...
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第25回:電子カルテは変えることができます! ー松村 泰志ー
2024-06-25
私は、大学卒業当初は循環器内科医として活動していましたが、阪大病院が移転した際に先進的なシステムを導入する構想が打ち立てられ、私に白羽の矢が立ち、医療情報部の助手となって病院情報システムの構築に携わるようになりました。それ以来、医療情報の分野の研究者・教育者の立場で活動しておりました。今は病院の管理者の立場ですが、開発してきた電子カルテについては反省すべきことが多々あり、それを償う活動を継続してい...
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第24回:行動を変える意外な方法! ー飛田 伊都子ー
2024-05-27
私は看護師です。とは言っても、教育現場で勤務している期間の方が長いので、私自身が病院で医療安全に関わったことはありませんが、医療安全に関わる立場の大学院生を指導してきました。つまり、その院生達の研究を通して、医療安全を学んできたということになります。ある看護師が大学院に入学してきたときの話です。「先生、私、根性論には興味ありません!」と言いました。「どうにか頑張って!とか、頑張ればどうにかなる!と...
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第23回:多忙だった ー鈴木 明ー
2024-04-25
前回までのこのコラムを書かれている先生方には及びませんが、私も安全管理部門で働くようになって10年程たちました。増加することが望ましいとされるインシデント報告数は増えましたが、減ったほうがいいインシデントの件数は減少している実感がありません。血糖値が高い人にインスリンを投与する際単位数を間違えたことの対策としてスライディングスケールを2人で読み合わせる事にする、入院患者に渡した内服薬が足りなかっ...
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